10日ほど前、ロベール・クートラス展を見に行ってきました。
クートラスはカルトというカードを制作していて
表紙にもある(上部)そのカードに興味を持ち、以前この本を購入していました。

実物が見れるなんて。と松濤美術館へ。
画廊と契約しても方針が合わずに辞め、
困窮した中でカルトを制作していたクートラス。
キャンバスが買えなくて、拾って来たボール紙で作り始めたカルト。
生涯で6000枚も制作したそうです。
塗り重ね、わざと汚しを入れたり、部分的に削いでいるような所もあったり。
味わいがあり、思わず微笑んでしまう表情のモチーフたち。
奥のほうへ行くと、グアッシュで描いたという絵が並んでいた。
本に書かれていた、クートラスの友人が印刷屋が捨てたものだ
と言って持って来てくれた未使用ポスターの
裏面に描いたという絵も展示されていた。
グァッシュで描かれたものは「僕のご先祖様」とよんでいたそうだ。
ご先祖様たちの色彩がほんとうに美しくて、離れたくなくなってしまった。
あんまりこんな風に感じたことはないのだけど、なんだか共振したような気持ちになった。
名残惜しく、ずっとそこにいたかった。
その日は結構な雨が降っていて、なんだかそれがすごく合っていた。
雨が好きっていうわけではないけれど、
晴天・南国・原色〜という雰囲気よりも
トーンダウンしたような静けさや、くすんだピンクやブルーグレーはしっくりくるなぁ。
なんて思いながら、渋谷の駅まで歩いた。
帰宅してから、本を開いた。
随分前から持っていたくせに、ぜんぶちゃんと読んでいなかったから。
それから数日にわけて大事に読んだ。
この本は岸真理子・モリアさんというクートラスを良く知る方の書いた本で
クートラスから聞いた出生からの軌跡、
岸さんとクートラスの出会いなどが書かれている。
特に後半、出会ってからの紡がれている言葉が美しくて、
その場面、場面が匂い立つようで
うっとりしたり、大泣きしたりしながら読み終えた。
毎晩、1枚。というように作っていたカルト。
だから「僕の夜」とよんでた。
漆黒の夜に自分と向き合って生まれてくるカルト。
亡くなったクートラスが作品を託したのは
この本を書かれた岸真理子さん。
「包括受遺者」といって、
本人が売ることも散逸させることもできないというものらしい。
「売るため」の絵というのは、彼のほんとうではなかったのだろう。
でも、おなかをすかせているという話や冬の寒い部屋を想像すると切なかった。
そして昨日、再びクートラスの絵に会いに行った。
作品に囲まれて、安堵感のような幸せな気持ちになった。
優しさがそこ、ここに漂っていた。
岸真理子さんのことも想った。
そうか、この心地よさ、岸さんの存在もとても大きいんだな。
岸さんて、素敵な人なんだろうなぁ。
この本はこの先もまた何度も読むと思う。
巻末にパリの地図が載っていて、文中に出てくる場所が記されているので
今度パリに行くことがあったら辿りたいと思う。
クートラス展、15日まで開催しています。
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- 2015/03/13(金) 23:27:09|
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今日は午前中、動物病院へ。
待合で待っていると隣に猫を連れたおじさんがやってきた。
もう猫は16歳くらいだそう。
もう1匹いたんだけど、突然足腰がおぼつかなくなり、
病院に連れて行ったら覚悟してください。と言われ3日後に亡くなったそうだ。
今日連れて来たのはまだ元気だけど、自分の年齢を考えたらこの猫で最後だ。
と、寂しそうに言っていた。
こちらも悲しくなった。
自分の寿命と相談しながら動物と暮らさないと。私もいつも思う。
話は飛びますが、先日知人から聞いた話。
知人が家に出入りしている野良猫の去勢手術をするべく
市役所に補助金のお願いに行ったら、すでに予算満額に達していて自費でやったそう。
市役所の担当者さん曰く、税金を猫に使いたくないという人もいるので
予算をそんなに充てられないんだとか。
去勢をすれば
猫好きは早死してしまう野良猫を減らせる。
そうでない人は外で猫を見なくて済む。
お互いにとっていいね。
なんて発想になってくれたらいいなぁ。と思ったりするのです。
その後は被災地の保護猫に送る物資を段ボールに詰める。
できるだけ詰め込みたいので
カリカリ小包装は箱だから出してジップロックに。
砂を買った時にたまにもらえるサンプルも地味にためていたのでIN。
あとは大袋をいくつか買い足して送るだけ。
持ち合わせもあるから自分で梱包して送っちゃうんですけど
今は保護団体さんが必要な物資をサイト上でアマゾンなんかにリンクしていて
ポチッとな。と押すだけで送れちゃうので、
これなら誰しも気軽に参加できて良いシステム!
必要としているものがわかるっていいですよね。
殺処分される犬猫はまだまだほんとうにすごい数だし
日本は展示販売をいつまでするつもりか。と考えると
モヤモヤ〜は消えない。
今の自分には小さなできること。しかできない。
でもきっと誰かの何日分かのご飯にはなるよね〜。
と、猫おばさんは詰め詰めするのでありんした。
- 2015/03/10(火) 12:57:30|
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我が家の結露事情はなかなかのもので、
寒い季節は毎日窓ふきが日課です。
なにか策はないものか、と先日あるものを購入。
これが今のところ素晴らしい働きをしてくれています。
(まだ数日しか経っていない)
和紙と梱包材のプチプチを張り合わせているロール紙なんですが
それを窓に貼っておくと結露防止になるという。
商品が届き、即実行。
縦長の窓の下半分にだけ貼ってみました。
すると、なんとこれが、貼ってある部屋の窓だけ結露が全くゼロ!なのです。
すごい!感激。
和紙の部分を触ってみるとしっとりしていて、確かに水分を吸収してます。
和紙ってすごいなぁ。と改めて実感しました。
ちょうど録画してあった、海外視察団(?)だったか・・・の
日本の紙スペシャルを先ほど見ました。
今回はアメリカから紙をハンドメイドで作っているご夫婦が視察に来ていて
和紙作りの会社や、墨流しという技法の職人さんや(イタリアのマーブリングのような)
ふすま紙に多様な模様をつけている職人さんの所も訪ねていましたが
細かな作業工程を沢山経ているのだなぁ、と、つくづく思いました。
日本人の細やかさや技術って本当にすごいものだなぁと思います。
その番組は、その道のプロの外国人の方が日本に視察に来るというコンセプトで
今回は紙でしたけど、この間は魚の養殖だったかな。
その専門の人同士が、そちらではどうやっているんですか?と
やり方なんかの意見交換しているのを見てると面白いんですよね。

こちらは和紙に水彩。
にじみはコントロールがむつかしいけど、面白いです。
- 2015/03/08(日) 18:03:11|
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昨日、ようやく確定申告を提出してきました。
税務署はごった返していて、数時間かかりました。
待ち時間が多かったので、本を持参して正解。
不明点を確認させてもらった係の人と会計ソフトの話題になり
macはつらいねぇ。としみじみ。
市販されている会計ソフトや宛名管理ソフトは
大概mac対応じゃない、もしくは選択肢がない・・・。
自分の周りにはmac所有者のほうがダントツに多いけど、
世間的には相当少ないのでしょうね。
こちら確定申告が終わった喜びを現しているようなE.T.たち
これ、トランシーバーです。
指がアンテナになっている模様。
(オモチャなので実用性には乏しいです)
この姿がサタデー・ナイト・フィーバーを思わせます。
なにやら楽しそうな二人組です。

おそらく人生で一番最初に映画館で観たのが「E.T.」だったと思います。
あの愛らしさ(?)にすっかりノックアウトされ、
随分子供だったので、うちに来てくれないかな。
m&m’s置いといたら来てくれるかな、、、と本気で考えていました。
と、いま、ふと
あれはm&m'sで良かったよね?と確認のため調べてみたら
なんと!
当初はm&m's社のものを使用する予定だったけど断られたので
ハーシー社のものを使用したのだそう。
ずっとm&m'sだと思ってた・・・。
- 2015/03/05(木) 21:21:42|
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今日は驚くほど暖かい日でした。
あちこちで梅の花がポンポンと弾けんばかりに咲いています。
気がつけばもう春です。
今年に入ってからは合間を見つけて、なるべく人形をチクチク。
左の冬感満載の子を作りつつ、右のチビ子も並行してサクサク。
チビ子の服はこの生地で。と用意していたのに
しばらくしっくりこないまま放置。
今日、別のこの薄紫を合わせてみて、これか〜。
と、このような仕様になりました。

顔や髪型、服に関しても「これビシッときたな!」となるまで時間がかかってしまって。
なんというか、違うよ、それじゃない。と言われているような感じで。
まだ途中ですが、今日なんとなく全体的に形になりました。
並べてみると冬と春が連なってるみたいに見えました。
- 2015/03/02(月) 22:17:34|
- 人形
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